兼好法師の虚像 偽伝の近世史 (単行本)
内容(「BOOK」データベースより)
「徒然草は近世文学である」―近世初頭「古典」として発見された徒然草は、出版産業の興隆ともあいまって一大ブームとなり、おびただしい注釈書類を産んだ。そのなかで、中世には知られていなかった兼好の伝記資料が出現する。兼好と同時代の公家の日記の抜粋を称しながら、その実まったくの偽文であるその資料は、伊賀に発して何次かにわたって増殖、芭蕉とその一門のはたらきもあって広く流布し、これをもとにいくつもの兼好伝記が書かれた。そして、まるでこの偽文に仕組まれていた時限装置が作動したかのように、兼好のイメージは時を経て変転する。恋にも強い分け知りの法師、西行と並ぶまことしき隠者、江戸後期には、諜報謀略活動にいそしむ南朝の忠臣。江戸期の文芸・学芸思潮の変遷とともに、明治後半まで信じられていたこの偽伝と兼好像変転の顛末を活写する、気鋭の論考。
内容(「MARC」データベースより)
近世初頭からの徒然草ブームのなか、兼好の真っ赤な偽物の伝記資料が「発掘」された。好色法師、まことしき隠者、そして南朝の忠臣…。変転する兼好のイメージから近世の思想と学芸の変遷を映し出す、偽伝をめぐる文化史。
潤一郎訳 源氏物語〈巻5〉 (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
本書は、「桐壼」から「夢浮橋」まで、各葉いずれも典雅な平安朝の気分を現代にただよわして、流麗な「谷崎源氏」をいっそう私どもに親しみやすい美しいものにしてくれている。
往生の物語―死の万華鏡『平家物語』 (新書)
出版社/著者からの内容紹介
全てが「死」に収束していくこの物語の主要登場人物を、その死の時点から逆照して考える。勇壮な死から不様な死まで様々な最期を見ていく時、現代人にも死に心の工夫を巡らすヒントを与えてくれる。
内容(「BOOK」データベースより)
『平家物語』は平家滅亡の物語であり、平家一門の「死に様」の物語ともいえる。清盛の地獄の死、宗盛の愚かしくも人間的な死、知盛の剛毅で潔い死、建礼門院のありがたい死…。著者は、この『平家物語』を空前絶後の「死(タナトス)」の大文学としてとらえ、その主要な登場人物11人の様々な最期から逆照した彼らの生きかたを「死への道筋」と見ることで、新しい面白さを発見していく。そして、私たち現代人にも、避け得ない「死」と向き合うための心の工夫のヒントを与えてくれるのである。
日本書紀の謎を解く―述作者は誰か (新書)
内容(「BOOK」データベースより)
720年に完成した日本書紀全三十巻は、わが国最初の正史である。その記述に用いられた漢字の音韻や語法を分析した結果、渡来中国人が著わしたα群と日本人が書き継いだβ群の混在が浮き彫りになり、各巻の性格や成立順序が明らかとなってきた。記述内容の虚実が厳密に判別できることで、書紀研究は新たな局面を迎えたといえる。本書は、これまでわからなかった述作者を具体的に推定するなど、書紀成立の真相に迫る論考である。
南総里見八犬伝〈2〉 (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
伏姫割腹のおり光を発して八方に飛び散った8個の玉には仁義礼智忠信孝悌の8字が現われていた。物語の展開にしたがい、それぞれに1個の玉をもつ八犬士が1人また1人と登場してくる。本巻(第3・3輯)のクライマックスは、二犬士あい打つ芳流閣の場である。
源氏物語〈巻3〉 (単行本)
出版社/著者からの内容紹介
光源氏を襲う逆境の嵐と運命の変転。
瀬戸内寂聴の名訳で贈る大ヒット話題作 待望の新装版、巻三刊行
謀反の咎めを受け須磨へと都落ちした光源氏は、わびしい流謫の地で明石の君と逢い、結ばれる。晴れて帰京の後、源氏と藤壺の不倫の子・冷泉帝が即位し故六条の御息所の娘・前斎宮が妃として入内。明石の君との間には姫が誕生し、栄華の絶頂へと向かう源氏31歳までのドラマを描く。
内容(「BOOK」データベースより)
光源氏を襲う逆境の嵐と運命の変転。瀬戸内寂聴の名訳で贈る大ヒット話題作待望の新装版、巻三刊行。
古今和歌集 新編日本古典文学全集 (11) (単行本)
内容(「BOOK」データベースより)
王朝盛時の美意識を、優雅に謳う千百余首。わが国初の勅撰和歌集を全一冊に収録し、平明な現代語訳や精確な頭注、的確な解説とともに紹介。
今昔物語集;宇治拾遺物語 (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
本書は、我が国の代表的な説話集である『今昔物語集』と『宇治拾遺物語』の中から、合わせて約50話を抄録して現代語訳とともに紹介し、両書への橋渡しの役を果たすことを願って編集された。
ビギナーズ・クラシックス 万葉集 (文庫)
出版社/著者からの内容紹介
名歌140首を丁寧に解説。万葉集が不思議なほどよく分かる!楽しめる!
日本最古の歌集万葉集から名歌140首を選び丁寧に解説。歌に生き、恋に死んだ人々の歌を、しみじみ味わう本。参考情報を付しながら、古文の力がなくても十分古典の面白さがわかる。ビジュアル面も充実。
内容(「BOOK」データベースより)
さまざまな階層の人々が自らの心を歌ったわが国最古の歌集「万葉集」から名歌約140首を選び丁寧に解説。参考歌を含めて約200首を収録。参考情報を付しながら、歌に託した万葉人のさまざまな思いがよくわかるように構成。原文も現代語訳も総ルビ付きで、朗読にも最適。
現代語訳 日本書紀 (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
『古事記』と並んで「記紀」と呼ばれる『日本書紀』は、全三十巻に及ぶ「わが国最初の国史」である。本書は、『古事記』も訳した福永武彦による、最も分かりやすい現代語訳で精選抄訳した名著。神話、伝説、歴史と、さまざまな記録が織り込まれ、皇室の系譜を中心に語られる壮大な古代史を、現代の眼であらためて読む醍醐味。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
福永 武彦
1918‐79年。福岡県生まれ。東大仏文科卒。詩人、小説家。堀辰雄との親交を経て、42年に加藤周一、中村真一郎らと「マチネ・ポエティク」を結成。西欧的な思考を追求しながら日本詩の方法的実験を試みた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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